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講師からのメッセージ~その2~

HoPE会員の皆様へ

                                        

お世話になっております。

4月例会でご講演頂く予定だった奈良様よりメッセージを頂きましたので、皆様へお送りします。

新型コロナウイルス感染拡大が続く今、教訓としてぜひご一読頂けると幸いです。

どうぞ宜しくお願い致します。

                                 

                                     2020年5月26日

                                     一般社団法人北海道中小企業家同友会

                                     産学官連携研究会HoPE

 

北海道中小企業家同友会へのメッセージ

「 地震・津波・原発事故の経験と対応~福島高専での経験を中心に 」

講師:福島工業高等専門学校

                元校長  奈良 宏一 

 

  2011年3月11日(金)14時46分、福島高専が立地する福島県いわき市は東日本大震災の強い地震に襲われ、直後に、大津波が東北・関東北部の太平洋沿岸を襲いました。この地震と大津波で、福島高専近隣の福島第一原子力発電所で炉心溶融に至る大事故が発生しました。地震による備品の散乱や建物破壊、近隣地域の津波被害、状態不明の原発事故という過去に経験が無い混乱した状況下で、福島高専では、危機管理室を中心に、以下のような緊急対応( BCP: Business Continuation Plan)を行いました。紙幅の都合で細部の紹介はできませんが、終息の見通しが厳しい新型コロナウイルス禍への対応に、何らかのご参考になれば幸いです。

 

(1)人的・物的被害状況の把握:地震発生直後に、出張者を除き教職員の全員無事を確認。春休み中であったが、学生全員参加の福島高専独自のSNSが利用できたため、通信回線復旧と同時に学生全員の無事を確認。地震の被害状況、高専に避難中の学生や地域住民の状況、高専構内(屋内外)の放射線レベル等をホームページで公開。

(2)ライフライン対策・放射線対策等:備蓄飲料水の学生寮(調理用)への供給、当面の飲料水・食品等確保、廃棄大型上水槽残水(非飲用)のトイレへの有効利用等の(アイディア結集での)緊急対応。管理職を除く教職員・寮生及び重要書類(電子データ)の放射線からの一時避難、留学生一時帰国支援の実施、他。

(3)事業維持対策等:断水復旧や放射線レベルを予測しながら、卒業・進学に必要な講義時間を配慮した学校行事日程の検討、高放射線継続時の他大学借用等を考慮した物理的授業再開計画策定の他、保護者向けに「地震・放射線Q&A」及び「放射線に対する注意(本校の対策)」、学生向けに「大地震(余震)対応マニュアル」及び「原発異常時対応マニュアル」を作成して配布、他。

 

  上記緊急対応の他に、地域の困難な状況に対して、高専として何ができるか、技術者や教員として何ができるかを考えながら、組織としてだけでなく、教職員の個人的専門分野でも地域支援を行いました。もちろん、その一方で、全国から温かい支援もいただきました。

  このような経験から、多少状況は違いますが、猛威を振るう新型コロナウイルスによる困難な状況の改善にも、さまざまな専門分野からの組織的・個人的支援や相互協力が貢献可能と信じています。