5月13日(水)、JSTイノベーションプラザ北海道を会場に、HoPE2009年度総会と特別報告が開催され、企業、官公庁、大学関係者など総勢85名の参加がありました。
第1部の総会では、2008年度の活動報告と決算報告等が行われ、2009年度の活動方針等が示されました。HoPEの活動を通して、地域の企業と大学、高専、公設試等との連携を強め、「農商工連携研究会」「emiNet」などの新たな研究会も発足しました。HoPEはこれからもますますパワーアップしていきます!
また、今年度も代表世話人に渡辺民嗣氏(三晃化学(株)社長)が就任いたしました。HoPEのますますの発展のために、どうぞよろしくお願い申し上げます。
第2部の特別報告は、始めに来賓である北海道大学理事・副学長、創成研究機構長/産学連携本部長の岡田尚武様、経済産業省北海道経済産業局地域経済部長の牧内勝哉様、北海道経済部長の渡辺健様より、HoPEへの期待の込もった祝辞を賜りました。
特別報告1では、HoPE代表世話人の渡辺民嗣氏より、これまでのHoPEの成果(共同研究により生まれた知的財産、製品など)の紹介があり、2009年度の活動について抱負を語って頂きました。
特別報告2では、実際の事例報告を行いました。
事例企業:清水勧業株式会社の野田次長と清野さんより『巻き取り式ゴミステーション「カラスまいったー」』の開発についてお話頂きました。清水勧業(株)は電力・電設および機器等を扱う商社ですが、「社会に役立つこと」「札幌の景観を良くする」「ゴミ問題」などをキーワードに新しい分野での商品開発を手がけ、このたび「カラスまいったー」の商品化を実現いたしました。新たな分野へ挑戦する際の苦労話など、とても参考になる報告でした。
事例企業:株式会社ホクエイの七戸常務より、『光触媒強力脱臭機「さわや風」』の開発についてお話を頂きました。光触媒という新しい機能性物質を応用して、フィルター交換のいらない強力な脱臭機の開発に成功しました。そこには、セラミック光触媒フィルターの開発や、小型化、メンテナンスの簡素化を実現するための様々な苦労がありました。現在では医療現場用の環境浄化装置などの開発にも取り組んでいます。
事例企業:合同会社アイ・ディ・エルの佐々木代表より、『加圧式脈波計』の開発についてご紹介頂きました。同社は専門家派遣による経営サポートを事業として行っています。今回の取り組みは、知的クラスター事業である「札幌ITカロッツェリア」で研究を進めてきました。動脈硬化が簡便に、かつ低価格(血圧計と同程度)で測定可能な装置の開発を目的に、東海大学、札幌市立大学との共同で、地元企業とも連携し、デザインから装置の開発、検証までを行い、市場に出る一歩前まで至っています。
各社の取り組み事例は参加者に大いに参考になったようで、会場からも活発な意見や質問がありました。
懇親会も70名を超える参加者があり、会場が狭く感じられました!これからもHoPEの活動を通じて、様々な人・企業・機関が連携し、新たな成果が生まれることを祈念して、総会の報告とさせて頂きます。