9月12日(水)JSTイノベーションプラザ北海道を会場に、HoPE9月例会が33名の参加者で開催されました。

このたびは北海道大学電子科学研究所の三澤弘明教授に「1000兆分の1秒(フェムト秒)パルスレーザーが広げる新しい加工技術の可能性」をテーマにご講演いただきました。

光は1秒間に地球を7.5周できますが、100フェムト秒で光が進める距離は髪の毛の約1/3の距離(30μm)。三澤教授の研究成果である「フェムト秒レーザー加工」は、従来のレーザー加工で実現できなかった超微細加工を可能にした。また、加工部周辺の熱による損傷もほとんどなく、ソフトマテリアルからハードマテリアルなど様々な材料のナノ加工技術としての産業応用が期待されています。

また、光技術をもとに、既存技術・産業の高度化、新技術・新産業の創出に取組む「北海道光科学技術研究会」。ナノテク研究、技術・製品開発の悩みに対し、ナノテクに関する英知と先端設備・技術でサポートする「北海道イノベーション創出ナノ加工・計測支援ネットワーク(HINTS)」についてもご紹介がありました。

講師の三澤弘明先生
57枚にも及ぶスライドを用いて最先端の研究成果をわかりやすくご説明していただきました
熱心に聞き入る(株)北海道フキの一関社長
フェムト秒レーザー照射によるマッチの切断。切れ味も見事ですが、熱が発生しないのでマッチが燃えません
ナノ秒とフェムト秒によるレーザー加工の違い。フェムト秒(右)は加工部周辺の熱による損傷がほとんど無いことがわかります
北海道イノベーション創出ナノ加工・計測支援ネットワーク(HINTS)を支える47名の実践担当者の皆様
質問される北海道立工業試験場の尾谷場長
がっちりと固い握手を交わされる荒磯HoPE運営委員長と三澤先生